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萌えた時に萌えたものを書いたり叫んだりする妄想処。生存確認はついったにて。
30 . April
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16 . December

更新予告が嘘にならなくてよかった…。現代パラレルでドフ鰐です。
そしてごめんなさい拍手お返事は明日に…!

・ドフラ→美容師で美容室経営(不定休、基本平日休)
・鰐→やり手の銀行員とか金融系ビジネスパーソン(土日固定休)
・同棲中
・甘い
・若干えろい

こんな感じの設定が前提です。よろしければ続きからどうぞ~。




 ドフラミンゴは、クロコダイルの仕事が忙しくなる時期が好きだ。
 一緒に住んでいてもお互いの仕事の話をすることは多くないが、スケジュールが詰まってくると彼は少しずつ不機嫌に見えてくる。不機嫌なわけではない。ただ、常時平行して動く複数の案件の捌き方や、イレギュラーな問題への対処を考えているから、元々刻まれている眉間の皺が深くなるのだ。一切の資料を持ち帰れず、機密事項も多い職業柄、家では考えることが唯一の仕事となる。斯様にクロコダイルはオンとオフの切り替えが下手だ。もっとも、ドフラミンゴは趣味の延長線上に仕事があるような人間なので、こちらもまた違った意味で切り替えどころが難しくはある。
 さて、いよいよクロコダイルの仕事が多忙を極めると、束の間夜はお預けになる。残業(と言っても二十一時には社内の照明が強制的に落ちるらしい)をこなして帰ってきて、ドフラミンゴが孤独さの微塵も感じられないひとりごはんを気侭にとっている横をすり抜け、シャワーを浴びて寝てしまう。おやすみと一声かける気力は、ドライヤーをかける手間に食い潰されてしまうらしい。この頃になると、クロコダイルが帰宅した後の会話は「おかえり」「ああ」だけになるのもざらだった。寂しくはあるが、もう少しの辛抱、とドフラミンゴは堪える。およそ自分に一番似つかわしくない動詞だと思うが、堪える。何故かと言えば、そこには確実に大きなリターンが待っているからだ。
 まだミントの匂いのする唇にキスを落として、同じベッドに入って眠る。朝の遅い彼は、次に目を開けるともうクロコダイルの姿を見ることはできない。泥のように眠ってどうにか回復した優秀なバンカーは、七時十五分にはマンションを出る。
 二十時に店を閉め、売上集計諸々の雑務を終えて二十一時半に上がる。呑みの誘いは断り、バイクで飛ばすほどでもない距離を飛ばして帰る。住居者専用駐車場からは、二人の住んでいる部屋の窓が見える。閉まっているカーテンが、室内の照明を透かしてぼんやりと明るいのを認め、ドフラミンゴは指先でくるりと鍵を回した。いくつかの鍵と一緒に留めてある、重たい弾丸のキーホルダーががちゃりと冷たい音を立てるが、それすら今の彼にはご機嫌に聞こえる。
 ろくに数字を見もせずに暗証番号を打ち込み、エントランスを抜けてエレベーターで上がった。着いたら左に折れて、一番端の扉がゴールだ。
「ただいまー」
 ヘルメットを玄関のチェストの上に乗せながら、帰宅を知らせる。クロコダイルは、リビングのソファの肘掛に脚を投げ出して伸びていた。ジャケットとネクタイは外されているものの、彼は未だスーツ姿のままバカラグラスを手にしている。ローテーブルの上にあるのはスコッチのボトルと手帳だけで、肴はない。乾き物をストックしてある場所は彼も知っている筈だが、往々にして疲れている時のクロコダイルはこういう呑み方をする。おそらく夕食もまともにとっていない胃に、痛いほどアルコールを染み渡らせるような呑み方。勿論グラスの中のスコッチはストレートだ。せめてチェイサーくらいは用意してほしい、と思う。
「シャツ出てんぜクロコちゃん」
 小言じみたことを口に出すのは避け、さしあたって視覚から得た情報に触れる。うん、とも、ああ、ともつかない返事が返ってきてドフラミンゴは笑った。これは相当やられている。ソファは占領されているので、彼は床に腰を下ろして振り返った。規格外の身長はこれでやっと至近距離から恋人を捉えることができる。
「帰ってくんの早かったな、山場越えた?」
 あからさまに不機嫌な顔を作って、クロコダイルは首を振った。理論的な睡眠時間は足りている筈なのに、その目元にはうっすらと隈が浮いて見える。今にもグラスを取り落とすのではないかと思えたので、指二本ほど深い琥珀色の注がれたそれを回収すると、ドフラミンゴはひと口煽った。立ち上る濃密な熟成香を残して、バランタインが食道を滑り落ちる。
「返せ」
 そう言うのは口だけで、体は何のアクションも起こさない。それだけだるいのだろう。彼はデスクワーカーだから、肉体ではなく精神からくる倦怠感だ。
「口移しで飲ませてほしいって?」
 普段なら冷ややかに黙殺される軽口にも、やはり曖昧な呻きが返ってくるだけだ。だが、ドフラミンゴは彼の首がかすかに傾くのを見逃さなかった。
 明確な同意ではないが、クロコダイルのこういう仕草は、提案を容れるか検討している時に出る。そこまで自ら動くのが面倒なのかと言えば、これは違う。
 熟れた蜂蜜色の酒をもう一度含んで、閉じた唇に口づける。諾が出る前に移した行動でも、短い金髪をひっ掴まれることはなかった。長い舌とともに、体温にぬくまって強く香るそれが、とろりとクロコダイルの口腔に流れ込む。剥き出しの喉がそれを嚥下するのが、触れた下顎の動きで解った。
 それでもまだ、ドフラミンゴは退かない。歯列の囲みの内側で眠る舌をあやしてその表を舐めると、ふ、と詰まった息が鼻から抜けた。そうしてアルコールの匂いのする唾液を貪っているうち、無気力だった腕はドフラミンゴの首に回ってくる。
 軽く湿った音を立てて顔を離し、だがその距離は三センチもない。声を振動として受け取れる近さで、彼は口角を吊り上げた。クロコダイルの視界には入らないが、細まった双眸から表情は露見する。
「ヤりたくなった?」
 それは質問ではなく、付加疑問文だった。
 クロコダイルは仕事が過密になって参るほど、性欲が昂進するたちだ。疲労度と欲求はほぼ正比例だが、限界値は後者の方が低い。その結果、彼は今まで体力の回復に充てていた睡眠時間をなげうって欲情するという、一種の自虐行為に出る。
 つまり、残業続きだった恋人が突然定時で帰ってきて、こんな風にだらっと過ごしているのは、訊くまでもなく抱いてほしいというサインなのだ。
「……解ってんなら下らねェこと抜かすな」
 目の前の唇を舌先で辿り、クロコダイルが吐く。態度、言動ともに、彼としては最大級の肯定である。
「……フ、フッフッフ! 全く可愛いこと言ってくれるじゃねェの」
 言いながら、ドフラミンゴはスラックスから出ているシャツの下に手を潜らせる。アンダーシャツを引っ張り出して、大きなてのひらをぴたりと這わせる。細かな膚の粟立ちが、触れた腹から直に伝わった。
「ふ……………っ」
 腕をほどかないままついた息は、ドフラミンゴの頬をやわらかく濡らす。まだ感じるところまで手を伸ばしてすらいないのに、随分と過敏になっている。それだけ気分が昂ぶっているということだろう。耳の下に痕が残らない程度に吸いつくと、今度はあからさまな声が零れた。お返しとばかりに襟首から背骨の連なりを撫でられ、上目で窺えば、金茶色の虹彩は既に潤んでいる。いつもなら執拗な前戯に陥落した後でなければ拝めない表情が、もっと先をねだる。きっとあと数分もしないうちに、直接口でせがんでくるだろう。
 これがあるから、ドフラミンゴはそれまでの人無きが如し扱いをやり過ごすことができる。セックスは嫌いではない筈なのに、プライドと理性の壁がやたら高い恋人が、唯一に近く素直になってくれる瞬間だ。積極的なクロコダイルは犯罪級だと真剣に思う。いつもこうであったら、おそらく自分は毎日外になど出られない体にしてしまう。普段の、丹念にサービスしてようやく綻びてくるあのかたくなさも、捨てがたくはあるのだが。
「あァ駄目だ犯す、ベッドになんざ運んでられるか、今すぐぐちゃぐちゃに犯してやる」
 淫猥で獰猛な台詞を注ぎながら、薄い耳の貝殻を舐る。ぎゅう、とドレープカットソーを掴んだ指先に力が籠って、関節が白くなった。濡れた感触と音で同時に責められるのが弱いと解っているから、ことさら下品に唾液を絡めて啜る。びくつきながら背けた顔は、結果的に弱点を晒すことになった。
 下腹へ手をずらしてスラックスの上から撫でると、首をもたげた肉の形が感じられた。そのまま布越しに擦り上げ、突端に人差し指をぐりぐりと押しつける。ジッパーの噛み合わせの下で鈍く滑る感触があって、そこはもう濡れていることが解った。
「っあ………てめ………っ」
 かすれた声で悪態をつきながら、クロコダイルはドフラミンゴを捕らえ直す。床に膝をついたまま覆い被さっている彼の脇から腕を差し入れ、ついでにカットソーを手繰り上げる。肩胛骨まで露になった、見えない背を抱く。
「あん? 何かご不満でも?」
 いやらしい笑みを浮かべて問い、ドフラミンゴはソファに乗り上げる。シャツをひとまとめに鎖骨までたくし上げて、尖った胸の先にしゃぶりつこうとしたが、それは未遂に終わった。ぐい、と立てられた膝が、彼の股間に擦りつけられている。仕返しのように甘く圧迫されて、お互いに同じような状態であることが知れた。
「……っじれってェんだよ………無駄口叩いてねェでとっとと抱けっつってんだろうが……!」
 居丈高な命令とともに、痛みを感じるほど膝頭を押しつけられる。だがその比ではない感覚に貫かれて、ドフラミンゴは眩暈がした。
「……………一晩中挿れっぱなしコースだ、後悔すんなよ」
 自然に笑みが消える。余裕を繕う労力すら惜しく、長く節ばった指がクロコダイルのベルトを乱暴に、しかし手際良く抜いた。着火した劣情が燃え広がるのは早い。今度こそ血の色を透かす胸の先端に食いつき、同時進行でスラックスのジッパーを下げる。大きく反った喉が切れ切れに喘いだ後、辛うじて不遜さを保った声で囁いた。
「………ハッ、何のために今日まで待ったと思ってんだ……っ」
 それがクロコダイルの、今夜最後のまともな言葉だった。焼ききれかけた思考能力でドフラミンゴは意味を解き、次の瞬間完全に自制を手放した。
 ああ、今日は金曜日だ。




蛇足:本当は週半ばくらいにはもうえろゲージマックスだったんだけど、めちゃくちゃにされてもいい週末まで我慢してた鰐とか。積極的に誘う鰐が書きたかったんですが、書き終わってみたらガチネコすぎて笑いました。
ちなみにドフラの店にはベラミーとローがいます。そして食事はドフラが作るか外食です。なんだかとてもかいがいしいな現パラドフラ。
あ、えろ寸止めですみません…! きっとこの後朝5時くらいまで手を変え品を変え場所を変え体位を変えいちゃいちゃどろどろしてると思います。ドフラは次の日も仕事なんですが。

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