忍者ブログ
萌えた時に萌えたものを書いたり叫んだりする妄想処。生存確認はついったにて。
30 . April
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

14 . August
何があったんだと訊かれたら、恒例の浮気病だと答えます。
フォロワーさんの影響で読んで、すこんとはまってしまったジャイアントキリングの達海×持田の短文×5です。
タイトルは「伽藍」様からお借りしました。
ちょっとえろいのがひとつ混じってますので、ご注意くださいませ。あとのっけから若干パラレル気味。いつものことです。


















【繋いだ手はバカみたいに冷たかった】

「あのさ、俺、達海さんのこと好きだよ」
「うん」
「ほんとに好きなんだよ」
「うん」
「好きなんだ、好きですきでなんかもうよく解んないんだ」
「うん、」
 知ってるよ、ひとこと呟く度にてのひらの温度を失くすくらい、お前が俺を好きだってさ。





【悪魔になりたい天使の話】

「ねえ、俺もあんたみたいになりたい」
 一切の穢れを寄せつけない、目に痛い程しろい羽根を持った男が笑う。暴力的なまでにまばゆい翼は、けれど内側からじわりと血を滲ませている。
「まだ早いよ」
 まだ、と言ってしまってから男は後悔した。まだ、でなくなる時が来るのは男も、勿論相手も知っている。明言を避けていればやがて来る事実も回避できると、儚い望みですらない逃避を無意識にしていたことに、それで男は気付く。
「飛んできなよ、飛べるだけさ」
 羽根が折れ壊れてもげ落ちるその瞬間まで。口には出さずとも、二人は諒解していた。





【存外乱暴な声を上げやがる】

 ぎゃあああ、と色もそっけもない声が響いた。
「達海さんむり、それは無理だって! 凶器じゃんそんなの! 俺の尻を何だと思ってんの!」
 上半身と下半身は管轄が分かれているのか、すっかり準備の整った股間の持ち主がえー、と呑気に不満気な様子の男だとは、一見して思えない。いや一見すれば状態は一目瞭然なのだが。一見どころか一瞥で充分だ。今まさに同性間の性行為の大詰めを迎えんとするその時に、文字通り腰の引けている一方と、それをのろのろと捕まえるもう一方。
「大丈夫だって、今さっきまでぐずぐずに慣らしてたもん入るよ」
 プレー中は俊敏な重心の切り替えの要となる腰を、節ばった指で掴んで無造作に引き寄せると、達海はぐいとそれを言及した場所にあてがった。人工的な粘液に、ぬるりと先が滑る。
「ひ、」
 ぎゅう、と括約筋が緊張して硬直する。あ、こら傷ついちゃうでしょ、と言った主語は局部か、それとも彼の心情か。
「ほら息吸って、吐いて。無理そうなら俺の名前呼んで」
 ぬる、ぬる、と孔の表面を硬い粘膜で撫で、時折戯れに押し込む動きを見せながら、達海が身体を起こしてゆく。呼吸を止める都度指摘しては、固まった持田の身体をゆるめることに尽力する。そうして、爪の先ほどの幅で、少しずつ自分をなかへとうずめてゆく。
「ひ、ぃう、ぁ、た、つみ、さ」
「うんそうそう、そのまま呼んでてね」
 圧迫感に息をつき、更に腰を入れると、ずるりと引き込まれるようにいきなり半ばまで迎え入れられて驚いた。がくんと持田の首が反れ、枕を打つ。
「っあ、ァ、ぁあっ、なに、たつ……っ」
「……お、れが訊きたい、なー、何、今の」
「しらな……っ」
 だよねえ。俺もよく解んないや男抱くのって初めてだしさ。ひくつく鳩尾を撫でながら笑う達海の、透けて見える獰猛さに持田は身震いする。喰われる、と思う。
「傷はね、ついてないみたいだけど一応」
 動いていい? ぐるりと指で異物を頬張る入口を撫でられて、傷つくの主語はそちらだったことを知った。動くな。動かないでくれ。混乱が喉を塞いでいるうちに、達海がまた笑った。
「ごめん待てない」
 内臓の終わりを擦られて零れた声は、数分前より随分としめっていた。





【此方を向いて御覧】

「何すんの」
「キス」
「知ってるよ、何でいきなりすんのって」
「だって、尖ってたじゃない」
「は?」
「試合見て色々練ってる俺を横で見ててつまんなそうに唇尖ってたじゃない」
「あ、んたの目どこについてんの」
「見た目よりえらく正直な持田くんが好きだよ」




【低音で痺れさせて】

「持田あ、腹減った」
「何がいいかな、お前何が食べたい?」
「俺はねー、今日はラーメンがいいなあ、餃子つけて」
「でもラーメン屋だとドクペ飲めないね、カップ麺でいいかなあ」
「暇だったら一緒にコンビニ行こうか、っていうかお前も飯食ってく?」
「あのね、何か返事返してほしいんだけど。でないと達海さん寂しい」
 じゃあずっと耳元でひそひそ喋んのやめてよたつみさん!



拍手

PR
NAME
TITLE
TEXT COLOR
MAIL
URL
COMMENT
PASS   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
Powered by NINJA BLOG  Designed by PLP
忍者ブログ / [PR]