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萌えた時に萌えたものを書いたり叫んだりする妄想処。生存確認はついったにて。
30 . April
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25 . September
陵辱鰐の息抜き(というかえろが終わったら途端に筆が進まなくなった)(最低だ)に、くすぶってるパラレル妄想のひとつを小話にしてみました。
高校生ルフィ×(→)家庭教師鰐で現代パラレルです。短いのでさくっとどうぞ。






「何だこれ」
 B5版のプリントの3分の4を占める長文に、目の前の教え子は首を傾げた。それが家庭教師と課題を前にして、生徒の取る態度か。思うだけにとどめ、クロコダイルはルフィの手から問題を奪い取る。
「15分でやれ」
 思い切り前向きに形容しておおらかな字が飛び交うノートの上に、プリントが押し留められる。高校の教科書など比ではないような、小さいフォントの英文の固まり、を15分。無論読了だけでは許されない。スペースにゆとりのある残り4分の1には数問の問題が待っている。
「むり、細かくて読めねぇ。何かいっぱい詰まってるし」
 おめでたい頭を真上から殴る。ボールペンを持ったままだったので、先が引っ込んでノックし直した。盛大に教材とキスしたルフィは、眉間の皺も険しい家庭教師を恨みがましく見る。
「てめェの馬鹿っぷりは承知してんだ、わざわざできねェ課題なんざ出すか」
 よく見ろ、と促されて、ルフィはしぶしぶ長文の冒頭に目を走らせる。なるほど、煩雑な関係代名詞や関係副詞はなく、単語熟語ともに基礎レベルのものしか使われていない。が、長い。初見の長文はいつも途中で意味が解らなくなる彼には、半分も内容が把握できないのではないかと思われた。
「おれこういう長いの苦手なんだよなぁ……」
「だから出してんだろうが」
 ちらり、と問題を見る。長文にはつきものの内容一致が最後に控えていた。しかも記述式だ。
「長文なんざ量こなせば読めんだよ。いいから準備しろ、計るぞ」
 辞書を取り上げ、腕時計の秒針に目を落としながらクロコダイルが言う。15分という設定は、ルフィの読解力からすればかつかつだ。正直なところ、制限時間はオーバーしても構わない。教える側が求めるのは正答率の高さではなく、生徒の実力がどの程度かを見極めることだ。とはいえそれを口にするほど、彼は優しくない。
 見る間に萎えながら、それでも一応ノートとテキストを畳んでプリントに向かうルフィの横顔は、すでに難しい。公平を期したいのか、目を閉じて開始の合図を待っている教え子におかしくなって、クロコダイルはかすかに唇の端を持ち上げた。生意気な口を聞いてくれたお返しに、遊んでやろうかという考えが過る。
「全問正解だったらキスしてやる。始め」
 ばちっ、とルフィの目が開いて一文目を追い、そのまま凄まじい速度で翻ってクロコダイルを捉えた。と思ったら見事な間抜け具合で口が開く。ぱきっと小気味良い音を立ててシャーペンの芯が折れ、プリントを汚した。
「どうした、時間はねェはずだろ?」
 腕時計の盤面をかざして笑う。刺さるような視線は向けられた時と同じスピードで英文の羅列に戻った。集中して読み始めたのが急激に丸まった背で解る。不純な動機で現金に発奮する少年を横目に、クロコダイルはコピー元のテキストの解説ページを手繰った。

リミットまでは、あと14分38秒だ。





うん、あの、二人とも偽物でごめんなさい…。特にルフィ。鰐もなんか甘いなあ…。
ちなみにルフィは教え始めた当初、平気で一般動詞とbe動詞を並べる子でした。(ちょ高校生)

追記:細かいところをあちこち改訂しました。あと本当は鰐は数学を教えて欲しかったんですが、書いた人間に数学の感性が欠落していたのでやむなく諦めました。

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